工場床修繕
1. 工場床修繕の全体フロー
工場の床修繕(塗床工事)は、ただ上から塗るだけではすぐに剥がれてしまいます。下地処理から仕上げまで、以下の4ステップを確実に踏むことが重要です。
①劣化状況の調査・診断
まずは現在の床の状態を把握します。ひび割れ(クラック)、油分の浸透による剥がれや浮き、フォークリフトの走行による削れなどをチェックします。
② 下地処理(素地調整)★最も重要!
新しい塗膜を密着させるために、古い塗膜の剥離や、油分の除去(脱脂)、床面をあえて削って凹凸を付ける「研磨(ショットブラストなど)」を行います。
ここがポイント: 下地処理の手を抜くと、数ヶ月で床がベロベロと剥がれる原因になります。
③ クラック・不陸(凸凹)の補修
ひび割れにはエポキシ樹脂などを注入し、不陸がある部分はパテやモルタルで平滑に補修します。
④ プライマー(下塗り)+ 仕上げ(本塗り)
下地と塗床材を接着させるプライマーを塗った後、工場の用途に合わせた仕上材を塗り重ねていきます。
2. 工場の用途別・代表的な塗床工法
工場の床は、その部屋で「何をするか(荷重、水・油の使用、薬品、熱など)」によって選ぶべき材質(樹脂)が変わります。
◆ エポキシ樹脂系(一般的・万能型)
多くの工場や倉庫で採用される最もスタンダードな工法です。
特徴: 見栄えが良く、耐摩耗性、耐薬品性に優れている。フォークリフトが頻繁に走る場所に最適。
向いている場所: 機械組み立て工場、一般倉庫、電気部品工場。
◆ 水性硬質ウレタン系(食品・化学工場向け)
熱や水、薬品に圧倒的に強い、非常にタフな工法です。
特徴: 耐熱温度が高く(100℃以上の熱水洗浄に耐えるものもある)、耐酸・耐アルカリ性にも優れる。
向いている場所: 食品加工工場(厨房・洗浄室)、化学薬品工場。
◆ アクリルウレタン・MMA樹脂系(超速乾型)
工場の稼働を止められない「短工期」が求められる現場で活躍します。
特徴: 施工後、わずか数時間で硬化し、フォークリフトの走行が可能になる。
向いている場所: 24時間稼働の工場、土日だけで施工を終わらせたい通路や出入口。
3. 修繕時にあわせて検討すべき「オプション仕様」
床をきれいにするタイミングで、以下の仕様を追加すると安全性や作業効率が劇的に向上します。
防滑(すべり止め)仕上げ: 水や油で濡れても滑って転倒しないようにする(シリカ砂などを混ぜる)。水洗いするエリアや機械周辺に最適。帯電防止(静電気対策): 静電気によるチリ・ホコリの吸着や、精密機器の誤作動を防ぐ。電子部品工場やクリーンルーム向け。平滑(流展)仕上げ: 継ぎ目のない鏡面のような床にし、ホコリを溜まりにくくする。
仕上げの「ライン引き(区画線)」も忘れずに
床の塗装が完了したら、**「通路」「フォークリフト用レーン」「製品置き場」「消火器前(駐禁エリア)」**などのライン引き(安全対策・5S活動の一回)を同時に行うのが鉄則です。床がきれいな状態で行うことで、ラインの視認性も耐久性もアップします。
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