「モーリシャス沖の貨物船座礁」 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 モーリシャス島…実は私も一度は訪れてみたい豊かな自然に恵まれた島の一つです。 マダガスカルの東方に位置し、インド洋に浮かぶ天国とも「インド洋の貴婦人」とも 形容されるほどの美しい島です。 今から１０日ほど前、この島の南東沖合で大型貨物船が座礁し重油が流出してしまい ました。約４千トンの燃料油のうち、少なくとも１千トン余りが近くの海域に流れ出 たようです。たちまち多くの地元住民のボランティアが集まり、海辺で燃料油を回収 する作業を行いました。燃料油の拡散を防止するための用具であるナイロン製の網に 入れるのは油吸収物質ですが、地元の女性たちはその長い髪を切り、サトウキビの葉 などと一緒にナイロン網に入れました。 ところで、こうした油の流出事故で除去できる油は、最善の努力をしても１０％未満 と言われています。幸い今回流出した重油の量は過去の事例と比べると比較的少ない らしいのですが、問題は流出の量よりも場所が自然保護区のすぐ近くであることから 環境に与える深刻な影響が大きく心配されているということのようです。